当院の光免疫療法とは

昨今光免疫療法という言葉を耳にする機会も増加してきておりますが、光免疫療法による治療方法は一種類ではありません。
なぜなら「癌」と一言で言ってもすべてが同じ治療方法で行い、同じだけの結果が得られる訳ではないためです。
癌の種類やがん細胞の位置など、患者様によって状態は様々です。
この事から、当院では光免疫療法によるがん治療を行う上で「患者様の癌状態に応じて適切な治療方法を選定する-事が望ましい」という答えに辿り着きました。
その為当院では、光免疫療法に使用する薬剤、機器、照射時間も患者様毎に選定調整する事により、患者様にとって最善な治療を目指しています。

 

Fig.1は光免疫療法の治療風景の一例です。
FIg.1は光免疫療法を導入している医療機関が一般的に導入している治療方法となります。
しかし患者様の状態に合わせてより効率的にがん細胞にアプローチするためには、当院オリジナルの治療法(Fig.2一例)も多数揃える必要があると考え、日々アップデートを繰り返しております。

当院では頭頸部以外にもおおよそ全身治療が可能な「光免疫療法」を採用しております。
当院で用いる光感受性物質は多種に渡り、その内の一つが残存肝機能を調べるための承認検査薬「ICG(インドシアニングリーン)」です。
これらの光感受性物質をリポソーム化(一般的に100nm程度の大きさ)し、EPR効果を利用する事で薬剤をがん細胞に集積させます。
リポソームは医療用色素とし、日本でも一般的に使われているものであり、EU各国(ドイツなど)の光免疫療法の臨床ではこちらを主に用いています。

その後、レーザー光線として様々な波長を有した機器から選定し24時間以降に照射します。
がん治療で様々な波長のレーザー光線を準備する目的としては、表皮から癌腫瘍までの距離が患者様によって異なるためです。つまり如何なるポイントにある癌腫瘍にもレーザー光線を十分に届かせる事が目的です。
その為、当院では頭頸部以外にも多岐に渡る部位を治療する事が可能です。

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